ショクパンヨリフランスパン

演劇以外の日々の、備忘録

Sくんと再会したことと。

「光の光の光の愛の光の」に出演してくれたカネコアヤノさんライブを観に下北沢へ。

ライブ会場に入る直前にSくんからメールがきてびっくり。Sくんから連絡が来るのは約一年ぶりで、ずっと音信不通だったのだ。カネコさんのライブのあとに会う約束をする。

ライブハウスでカネコさんの歌が始まるまでの間、Sくんと初めてライブに行ったときのことを思い出していた。

 

たしか、中原昌也と空間現代が対バンするライブだった。僕は音楽のことはあんまりよくわからなかったけど中原昌也の小説は大好きで、Sくんは中原昌也の小説も音楽も好きだった。ライブはとても素晴らしかった。特に空間現代に感動した。演劇に感動するように、空間現代の鳴らす音に感動した。そういう感動は初めてだった。
ライブが終わって、外に出て、Sくんにひたすらその気持ちを伝えた。「全部わかった!」って連呼してた気がする。Sくんとは、その流れでコンタクト・ゴンゾとかチェルフィッチュの話をした。

 

カネコさんのライブが始まった。
カネコさんは歌うとき、別々のものを一緒に抱えながら歌ってる。子どもと大人とか、男の子と女の子とか、天使と悪魔とか。2つのものが混じり合わずに別々のまま、一緒に存在しているような歌声だった。
何度も、歌の合間でくるりと反転し客席に背を向ける。そして、再び歌うときに正面を向く。表情がみえる。その表情はさっきとたぶん変わってない。子どもと大人が一緒にいる表情だ。
後ろを向いているときは、どんな表情をしていたんだろう。

 

ライブ会場をでて、Sくんと再会する。近所に住んでるKくんも合流する。一年前は、暇さえあれば(暇がなくても)3人でよく集まってた。
串カツ田中に移動する。
ここにSくんと来るのは初めてだ。Kくんとは最近よく訪れる。この一年の間にオープンした店だった。

Sくんは、髪が伸びた以外はなんにも変わってなくて、昨日会ったみたいに話せた。話しながら脱線し続けて、脱線の飛躍を楽しみ続けた。変わったことといえば、ポケモンGOにハマってたことと、ラジオっ子になってたくらい。SくんとKくんと、3人で話すのは全然懐かしくなくて、それが嬉しかった。

 

EMCに混ぜてもらった「100%未来」の歌詞を書くとき、僕が思い出していたのはSくんとKくんだった。

soundcloud.com

ポップカルチャーとの思い出は、2人との思い出だった。だから、どうしてもSくんに聴いてもらいたくて、無理やり聴かせようとしたら「今は聴けない」って言われてしまった。

 

それから数日、僕はEMCの3人と、あとロロメンバー桃子の5人で高速道路を走っていた。ある企画のために朝からいわきに行っていて、その帰り道だった。道中、やっぱり話したのはポップカルチャーのこと。「この世界の片隅に」をいかにネタバレせずに絶賛するかとか、あと、くだんない話もたくさん。好きな数字とか、「あったかい気持ちになるもの」って縛りでしりとりとか(さらにどんどん温度をあげて、最終的に熱いもの縛りのしりとりにするとか)。

そんな中、Sくんからメールがくる。森高千里のラジオで「100%未来」が紹介されてるとのこと。EMCも僕も、誰もそんなこと知らず、盛り上がる車中。森高千里の口から「三浦直之」という単語が溢れたなんて。しかもSMAPの話題からEMCの話題にという流れらしく、さらに胸熱。
さすがラジオっ子になったSくんだ。
Sくんはこんなメールもくれた。

 

「すごいよかったよ曲も詞も、またネットで流れたら聴く笑」

 

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